転職活動を行なう中で、これまで事務職として書類審査や面接を受けてきました。
私は、過去に何度か選考を通過し、実際に事務職に従事した経験があります。
今回は、転職して事務職を目指すにあたって、受かりやすい退職理由や志望動機について書いていこうと思います。
目次
事務職として働くために
一口に事務職と言っても、様々な種類があります。
一般事務、営業事務、総務事務、人事・労務・法務事務、経理・会計・財務事務、学校事務、医療事務、貿易事務など、会社によっては兼任しているところもあります。
事務職の役割として、共通しているのは、他の社員をサポートするということです。
仕事内容としては、書類作成や管理、データ入力、電話応対などが主に挙げられます。
職種によっては電話応対はなかったり、来客応対が発生する場合もあります。
パソコンを使うことが多いので、PCスキルを身につけておいて損はありません。
事務系の資格として一例を挙げると、
- ビジネス実務マナー検定
一般的なビジネスマナー(判断・行動・人間関係・話し方など)を身につけるのに役立ちます。
- ビジネス文書検定
社会人のたしなみとして令状や案内状などを書く際に役立ちます。
- 秘書検定
基本的な一般常識を身につけるのに役立ちます。
- 簿記検定
財務に関する貸借対照表や損益計算書の見方などが学べます。
- PCスキルとして有名なのは、MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)です。
Word、Excel、PowerPoint、Access、Outlookといったマイクロソフトオフィス製品の利用スキルを証明できる資格です。
参考書や問題集などを購入して、資格取得に向けて学習しているだけでもアピールポイントになります。
退職理由の考え方
中途採用で転職活動を行なう際に、必ず聞かれると言っていいのが退職理由です。
大前提として、前向きな理由を述べ、志望動機と繋げて考えると良いです。
具体的には、以前の会社では実現できなかったことを御社で実現したいという旨を伝えます。
例えば、同職種の事務職から事務職へと転職する場合、組織として分業化されており、もっと仕事の幅を広げて活躍していきたいと思いました。
逆に、特定の分野において深く関わり、スペシャリストとして働きたい場合は、専門的なスキルを身につけて長く働き続けていきたいと思ったので転職を決意しました。
などといったことが挙げられます。
考え方としては、志望動機から逆算して、あくまで前向きに志望動機に繋げると印象が良くなります。
志望動機の考え方
受けたい企業へ応募する際、会社の情報を集めて企業研究をすると思います。
志望動機を考える際、企業が取り組んでいる事業や社風、経営理念、応募するにあたって企業を選ぶ際に魅力を感じた点を述べます。
さらに、事業内容や仕事内容などから、他の企業が行なっていない特徴など御社でなければならない理由を挙げます。
+ 求められるスキルに応じて自己PRを行なうと良いです。
これまで携わっていた経験があると、業務の共通項として関わっていたことは即戦力として役に立てるということをアピールできます。
事務職 志望動機の一例
①業界最大数のシェアを誇り、製造から販売、アフターケアまで高い技術で一貫して支えている貴社に魅力を感じております。
②事務業務から店舗PRまで幅広く業務をサポートし、一人ひとりが大きな裁量を持って働ける社風の貴社に興味を持ち、志望いたしました。
①企業を選ぶ際に惹かれた理由、きっかけとなった出来事、興味を持った経緯などの志望動機
②その中でも応募する企業でなければならない理由を述べます。
さらに重要なのは、会社にとって自分には何ができるか?相手に伝えることです。
受けたい会社の魅力を伝えるのも志望動機のひとつですが、求人情報などから読み取れる「企業が求めているニーズ」に応じて、自分を採用するメリットを提示することが転職活動では大切になってきます。
事務職から事務職への転職を目指す場合
同職種である事務職から事務職への転職理由や志望動機は比較的考えやすいです。
実務経験があるので、携わっていた経験がある事実は相手にも納得して貰いやすいのと、これまでのスキルをアピールしやすくなります。
事務職からキャリアアップするための志望動機一例
前職では、一般事務として資料作成やデータ管理、電話の取り次ぎ等を中心に社内の調整サポートを行なってまいりました。
①正確・迅速に入力処理をしたり、ミスなくデータ管理することを徹底してまいりました。
②日常的にタッチタイピングを行なったり、ワードで社内外への文書作成、エクセルにてIF関数を使用しながらデータ管理を行なっていました。
パソコンスキルは身についたのですが、③組織として分業化されていたため、もっと仕事の幅を広げたいと思ったため環境を変える決意をしました。
④貴社では、社員一人ひとりが大きな裁量を持って仕事に取り組める点に魅力を感じております。
今後キャリアパスを積むチャンスもある貴社で将来的にキャリアアップするため即戦力としてチャレンジしていきたいと思い志望しました
【志望動機のポイント】
①事務職として、ミスなく日々の業務を円滑に行なっていたことは十分なアピール材料になります。
②具体的にどのような用途や実務において、パソコンスキルの使用経験があるか伝えると、相手にもイメージして貰いやすいです。
③退職理由として、御社でなら実現できそうな自分の転職軸を述べます。
④御社ならではの強みや、入社したら実現したいことを全面的にアピールします。
営業職から事務職を目指す場合
これまでの営業経験の実績を語り、日々の売上や利益目標を達成するために行なっていたこと、心掛けていたことを述べます。
具体的に、どういった提案をして売上に繋がったのか?等も述べると相手にもイメージして貰いやすいと思います。
営業職から事務職への志望動機一例
①前職では、営業職として 売上目標を達成することを意識しながら日々取り組んでまいりました。
お客様は、何を求めているのか?コミュニケーションを取りながら一歩先を読むことを心掛けてきました。
②困っていることをヒアリングし、お客様のニーズに合わせて最適な提案をして受注に繋げてまいりました。
③大変やりがいがあったのですが、商品について調べたり、提案する資料を作成していく中で、自分はコツコツと積み上げて、相手のためにサポートする方が適性があると思うようになりました。
④日常的にプレゼン資料用にパワーポイントを使用したり、見積書を作成する際にエクセルを利用していたので、パソコンスキルは貴社でも役立てることができると思います。
⑤貴社では営業担当と二人三脚で業務に取り組むといった理念を掲げており、これまで営業で培ってきた経験を活かして、相手が求めているものを先回りして読んだり、営業担当が必要だと思うことを準備したりしてサポートしていけると思います。
一緒に売上目標を達成するために、普段から営業担当やお客様との信頼関係を築き、支えていくことで、さらなる貴社の活躍に貢献していきたいと思います。
【志望動機のポイント】
①営業を支える営業アシスタントや営業事務を志望する場合、日々の売上目標を達成するためにサポート意識があることが必要になってきます。
②営業を通して、お客様と信頼関係を築いてきたこと、工夫していたこと等を具体的に盛り込むことができれば尚良いです。
③業務の中で、事務職の方がやりたいと思ったポイントにあたります。
営業職でも事務作業が発生することはあると思うので、事務のスキルをもっと上げたいと思った理由や営業経験があるからこそ活かせそうなことを述べると良いです。
④必要なパソコンスキルは具体的にどのような実務経験があるのか伝えると即戦力として使えるアピールにも繋がります。
⑤事務職の中でも、御社に入りたい理由が大切です。
企業理念や求人掲載内容から、独自の社風やポイントを述べています。
職種が違っても、前職との共通項は応募する企業でも役立つ旨をアピールできます。
今回は営業から営業アシスタントや事務への志望動機を例に挙げましたが、前職で培った経験や共通ポイントを見つけ出して、貴社でも活かせる!ということを伝えるようにすると良いです。
販売・飲食など接客サービス業から事務職を目指す場合
異業種・異職種からの転職でも、評価を受けたことを挙げると相手にも好印象を持って貰うことができます。
コミュニケーション能力は、どんな仕事においても必要不可欠です。
人と接する機会が多い接客サービス業は、相手との接し方に気を配ったり、周囲に配慮しながら行動することができるという点においてPRができると思います。
サービス業から事務職への志望動機一例
前職では、販売店の接客スタッフとして、3年間従事してまいりました。
①常にお客様の行動に気を配り、先回りして判断したり、相手の状況に応じて臨機応変な対応を心掛けてきました。
笑顔でお迎えしたり、言われる前に必要だと思ったものを準備しておくことで、よりお客様に喜んでいただいたり名前を覚えていただける機会も増えました。
②元々、几帳面な性格で仕事に対して慎重に取り組むことが多く、誰かに喜んで貰うためにサポートをすることが好きなので、裏で支える仕事にも興味を持つようになりました。
③前職では、スタッフ同士でも声を掛け合って、現場が働きやすいようにスタッフ間のコミュニケーションも大事にしてきましたので、相手の立場に立って物事を考えるホスピタリティは貴社でも活かせると思います。
各部署とのやりとりが多く、「自身で考え行動に移せる力」が必要な貴社で、社内が円滑にまわるようにサポートしていきたいと思います。
④基本的なパソコン操作について抵抗はなく、現在は〇〇の資格取得に向けて勉強中です。
⑤多様他種な業界から転職して活躍されている人も多い貴社で、長く働きたいと思い志望いたしました。
【志望動機のポイント】
①前職で取り組んできたことや実績を述べます。
②自分の性格的に事務作業の方が向いていると感じた、バックオフィスの仕事も兼任しているうちに適性を感じるようになったなど、相手に納得して貰えるような説得力のある転職理由を述べると良いです。
③今後、活かせそうな能力や、働きたい企業とマッチしそうだと思う部分をアピールすると良いです。
④事務職では、パソコンスキルが必要になってくるため、経験がない場合は資格取得などに向けて勉強中だという旨を伝えると良いです。
⑤数ある企業の中で、貴社を志望する理由を求人内容や募集背景などから参考に述べていきます。
また、飲食店や販売店などの場合でも日々の売上や目標はあると思います。
目標達成のために業務の中で何かしら工夫して取り組んでいた事柄はあると思うので、自身の経験を元に具体的なエピソードを伝えることが大切になってきます。
事務職の面接を突破するために
事務職を志望する面接の場では、コミュニケーションスキルや、人柄も見られていると思った方が良いです。
基本的なビジネスマナーから始まり、面接での受け応えの仕方では相手が何を求めているのか理解したり、分かりやすく的確に説明する能力を見極められていると思って臨んだ方が良いです。
あとは、当たり前かもしれませんが、面接の場では笑顔を絶やさずに話すことで通過しやすくなります。
本番、何を聞かれるか分からない面接の場で、咄嗟に判断できないこともあるかもしれません。
事前に念入りに準備したり、本番を想定した練習しておくことで本番になって慌てることは防げます。
事前に面接の練習を行なって貰える転職サービスを利用するのもお勧めです。
緊張して萎縮してしまう場合もあるかもしれませんが、面接は場数だと思います。
面接官として採用する側は、一体どんな人物なのか?一緒に働きたいと思えるか?仕事を任せたいと思って貰えるか?どうかが採用の決め手になってきます。


最後に
事務職は単調な作業のように思えますが、実に奥が深い仕事です。
会社の経営を支えるポジションとして、求人数も多いです。
例文は一例として挙げましたが、事務職の中でも目指す職種や企業が求めている能力に応じて適宜変える必要は出てくると思います。
志望動機を考える際は、とにかく企業が求めていそうなことに対して逆算しながら考えていくと良いです。
志望動機として、ひとつのストーリーとして一貫性のあることが説得力のある内容として面接官へ響きます。
いくら自分の頭で考えても、自己PRできそうな内容が思いつかない!という場合もあると思います。
そもそも、本当に働きたいと思っていないと転職活動も上手くいかないし、この企業に入って働きたい!という強い意思がないと明確に志望動機を伝えるのも難しいです。
私自身もそうだったのですが、自分のことを自分で売り込む自己PRがとにかく苦手でした。
自分にできることなんて思いつかないと感じる場合、まずは自己分析として、ひとつひとつ棚卸しをする作業が必要になってきます。
自分だけでは考えても分からない時、第三者からのアドバイスを貰える転職エージェントを活用すると非常に有効的です。
親身になって相談に乗って貰えるので、利用してみて損はないと思います。

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